1903年、ニールス・フィンゼン博士が、カーボンアーク灯(光線療法)による尋常性狼瘡の治療により医学に新しい道を開いたとしてデンマーク人で初めてのノーベル賞を受賞しました。
彼が確立した光線療法はその後日本にも導入され、東京都新宿区にある一般社団法人光線研究所では、昭和2年(1927年)より90年を超える実績を誇ります。
光線療法とは、人工的に作り出す太陽光を照射し、光の作用と温熱効果により血行を改善させるとともに新陳代謝を促し、自然治癒能力を活発にするよう働きかける治療法です。また、免疫機能を調整する作用が期待できる治療法でもあります。
地球上の生物は、人も動物も植物も、太陽がなければ生きていけません。太陽からたくさんの恩恵を受けているのです。では、太陽光を浴びていれば治療になるのでしょうか?
残念ながら、そうではありません。実際の太陽光は私たちに届くまでに量が減ってしまったり、人体に有害であるとされる短波長の紫外線を含んでいたりするからです。
光線療法に用いる専用の治療器は、太陽光に近く、かつ理想的な光と輻射温熱を、効率よく作り出します。
その応用により、目的に応じた治療を行うことができるのです。
光線療法には、以下のような多くの作用があります。
■ 光化学作用(骨の強化、生活習慣病の治療と予防、発がん抑制など)
■ 血液循環の改善作用
■ 生体リズムの調整作用
■ 鎮痛・消炎(腫脹吸収)
■ 免疫増強作用
■ 肉芽形成作用
■ 殺菌作用
■ 解毒作用
■ コレステロール低下作用
■ 消痒作用
■ 利尿作用
■ 筋力・運動機能向上作用
■ 呼吸機能改善
■ 神経機能改善
■ 睡眠改善
■ 食欲・便通改善
私共のサロンでは、アトピーなどの体質改善や痛みの改善を目的として光線療法を行ってきた中で、女性の悩みに対して有効に働くケースを何度も経験してきました。
このことから、光線療法は “妊娠するためのひとつの有力な手段である” と考え、マタニティ向けの専用メニューを設けて、悩みをお持ちの女性たちをサポートすることに決めました。
光線療法の効果のひとつに、体質改善があります。
不妊に悩む女性は頭痛、肩こり、疲労感、生理不順、生理痛などの症状がしばしばみられますが、その原因のひとつが「身体の冷え」です。不妊症の女性は、冷え症を伴っていることが多いといわれていますが、私たち施術スタッフもそれを実感してきました。
体温が1度下がると、免疫力は30%、代謝は12%もダウンします。冷えは不妊だけでなく、様々な病気を引き起こし、女性の身体にダメージを与えているのです。
■ アトピー、花粉症、喘息等のアレルギー症状
■ 便秘や下痢等の排泄機能の低下
■ 自律神経失調症
■ 生理痛、生理不順、不妊症、子宮筋腫、子宮内膜症、更年期障害等の婦人科疾患
■ 肩こり、腰痛、筋肉痛、リウマチ等の痛み
■ 不規則な生活やストレス、運動不足からくる疲労蓄積
光線療法は身体の表面をあたためると同時に、細胞自体が熱を発生し続ける状態にします。
光線療法を繰り返すことで体内から熱を発生する状態・身体があたたかい状態を保ち続けられるようになり、冷えとは無縁な身体へと変化させていくのです。
マタニティサロンめばえでは、この光線療法を用いて冷えを改善し、妊活中・妊娠中・産後の女性をサポートしています。
医師や看護師といった医療関係者のお客様も多数いらっしゃるほど、安心・安全で効果的な選択肢のひとつなのです。
光線研究所の所長である医学博士黒田医師の著書『可視総合光線療法・理論と治験』には、以下のように書かれています。
不妊症の光線療法では、光線照射によって冷え症を改善することが重要なポイントになります。 妊娠および妊娠の継続には、子宮や卵巣などの局所的な機能だけでなく、全身の諸機能が正常に働かなければなりません。 そのためには、全身的な治療によって血行を良くすることが必要です。光線照射による冷え症の改善は、体温の上昇とともに自律神経やホルモン系統を全身的に調整します。 その結果として、妊娠が可能となったり、習慣化した流産や早産の予防につながります。(参照:『可視総合光線療法・理論と治験』) |
妊娠力が低下する原因として、以下のようなものが考えられます。
血液の循環が悪くなるため、ホルモンバランスの乱れ・排卵障害・卵胞が十分育たないなどのトラブルが起こる可能性が高くなります。当サロンでは、36.6度を推奨しています。
月経の量が少なかったり、期間が短かったりすると、卵子の質の低下や無排卵月経、子宮内膜症などにつながるので注意が必要です。
睡眠時間が不足すると、妊婦に必要な成長ホルモンが分泌されににくくなるので、月経不調や身体の不調を起こしやすくなります。
月経の量や質に注意が必要です。妊活では、基礎体温を測ることも大切です。低温期と高温期があいまいな場合は、無排卵月経の可能性がありますので、対策・治療が必要です。
ストレスにより、自律神経のバランスが悪くなり免疫力が低下し、正常な卵子と精子を作る力が弱まってしまいます。
また、子宮や卵巣に必要なホルモンも大量に流失してしまうため、生理不順を引き起こす可能性があります。
このような原因をふまえ、マタニティサロンめばえでは、可視総合光線療法を中心としたマタニティケアの取り組みを以下のように考えています。
まずは現状を正しく理解することが大切です。
妊娠しやすい身体づくりのために、ママとなるための身体の体調管理を重視します。逆に言えば体調不良を正しく把握することで、不足しているものを知ることができます。
妊活には治療だけでなく、生活習慣の改善もとても重要なのです。
私たち女性スタッフは、丁寧なカウンセリングによって、お客様を女性目線でサポートいたします。
光線療法を中心に体質を改善し、将来、赤ちゃんを授かりやすい身体づくりをしていきましょう。
医療機関で行われる不妊治療は、自然な妊娠が難しい方には有効な治療法です。しかし、お母さんの体質を変えるためのものではありません。また、不妊治療で妊娠ができても、体調がよくない身体の中で出産まで赤ちゃんを育てるのは大変なことです。
マタニティサロンめばえでは、お母さんの体質改善を中心にマタニティライフをケアしていきます。
出産まで赤ちゃんがすくすくと育つ住み心地の良いベッド(身体)を作る、それがマタニティケアの目的です。妊活の選択肢のひとつとして是非ご利用いただければと思います。
光線療法は、多くの動植物に必要不可欠な光の作用と温熱効果などにより血行改善させると共に、生体に備わっている自然治癒能力を賦活させるように働きかける多彩な作用があり、多くの原因不明の難病に関与する異常な免疫機能調整も期待できる療法です。
婦人科疾患、とりわけ不妊症の治療に対しても、母体や胎児に対する副作用もなく有効な治療法と言えるでしょう。
一般財団法人光線研究所
理事長/医学博士 黒田 一明